a friend of one's early
childhood
〜幼馴染〜
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幼馴染・・・。
はたから聞いているといい響きだろう。
あのいたずら、お前は覚えているか?
1つ下のお嬢様の遊び相手。
そう、俺は聞いていた。
おばあちゃんから。
だから、ちょっと不安だったんだ。
何故って・・俺には女きょうだいはいない。
近くに同じ年頃の友人達は男ばっかり。
よく、悪戯をしてあるいていたよ。
仲間達と。
いつも笑いがあった。
そして、側には母と父の声。
決して裕福ではなかったが、それでも
心はいつも満腹。
ある時、仕事から帰宅途中の父と母を襲った不幸。
それは、そのまま俺に跳ね返ってきた。
その時、俺はさとったんだ。
すべてをなくしたんだ、と。
おばあちゃんが、来た。
涙をいっぱいためて。
おばあちゃんといこうね。
どこへ?という言葉が出てこない。
そして、やってきたお屋敷。
見るもの、聞くものすべてが、違っていた。
別世界だった。
そして・・・お前と出会った。
正直、たじろいだよ。
その気性と美しさに。
だが・・・お前、今でこそすましているが
結構、いたずらっ子だったんだぞ。
俺がいうのも・・・なんだが。
俺の願いは、昔のお前の感性を失わないで
くれということだ。